※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
防犯カメラを検討していると「本当に空き巣に効くのか」という疑問に行き当たります。ここでは警察庁の「住まいる防犯110番」が公開している、侵入犯罪の統計・手口・侵入者の心理に関する複数のページを確認しました。先に断っておくと、これらのページ自体に「防犯カメラ」という言葉は出てきません。書かれているのは、侵入にかかる時間、人目にさらされることへの反応、下見の段階でのチェック項目、そして手口と侵入口の統計です。この記事では、そこに書かれている事実だけを並べます。
侵入窃盗・侵入強盗の発生状況
警察庁の統計によると、刑法犯認知件数は令和7年に77万4,142件で、戦後最少だった令和3年から4年連続で増加(前年比4.9%増加)しています。このうち住宅を対象とした侵入窃盗も、令和7年は1万7,152件で前年比+7.2%と増加しました。発生場所では一戸建住宅が29.1%を占め、単独で最も多い区分です。手口別では空き巣が最も多く、侵入窃盗全体の約1/4を占めるとされています。
| 項目 | 令和7年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 侵入窃盗 認知件数 | 4万7,233件 | +9.8% |
| うち住宅対象 | 1万7,152件 | +7.2% |
| 侵入窃盗 検挙件数 | 2万4,489件 | -1.6% |
| 侵入窃盗 検挙人員 | 5,253人 | +1.9% |
| 侵入強盗 認知件数 | 349件 | -2.2% |
| うち住宅対象 | 146件 | +13.2% |
| 侵入強盗に伴う身体犯 | 128件 | -3.8% |
| 侵入強盗 検挙件数 | 314件 | -7.9% |
侵入強盗の発生場所別では、一戸建住宅22.1%、共同住宅(3階建以下)10.3%、共同住宅(4階建以上)9.5%で、住宅を対象とした侵入強盗が全体349件中の41.9%を占めるとされています。
侵入をあきらめる条件は「時間」と「人目」
警察庁は、侵入に手間取り5分かかると侵入者の約7割はあきらめ、10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめるといわれる、としています。また、犯行をあきらめた理由で多いのは「近所の人に声をかけられたり、ジロジロ見られた」ことだとも紹介しています。侵入者は「近所づきあいが良く、連帯感のある住宅街」を嫌うとされ、不審者を見かけたら「何かご用ですか?」などと声をかけることや、日頃の近所づきあいが挙げられています。
下見の段階でチェックされている項目
警察庁のページによると、侵入者は下見の際に「(1)留守かどうか (2)侵入しやすい家かどうか (3)逃げやすいかどうか」を確認するとされています。侵入しやすい家かどうかのチェックポイントとしては、庭木など死角になるものがあるか、足場になるものがあるか、窓のクレセント錠の位置が開けやすいところにあるか、犬がいないかが挙げられ、逃げやすいかどうかでは、駅に近いか、立ち話をしている人がいないか、通行人が少ないかが挙げられています。指定日以外にゴミが出ているかどうかも、地域住民の連帯感を見るポイントとされています。
留守を見抜く方法で最も多いのは「インターホンで呼んでみる」ことだとされ、郵便受けに新聞や手紙が溜まっているのも危険だとしています。また、鍵を玄関先の植木鉢の下やポストに隠して外出することについても「侵入者はしっかりと見ています」と注意を促しています。
手口と侵入口は住宅の形態で傾向が違う
侵入手口の1位は、一戸建住宅がガラス破り、共同住宅(3階建以下・4階建以上)が無締りです。侵入口の1位は、一戸建住宅が窓、共同住宅(3階建以下・4階建以上)が表出入口とされています。警察庁は「いずれの形態の住宅でも、無締りでの被害が多く発生しています」「窓と表出入口からの侵入が非常に多い傾向となっています」としており、施錠の習慣と、窓・ドアの防犯対策の両方を挙げています。ガラス破りへの対策としては雨戸を閉める・補助錠・防犯フィルム・防犯ガラスや面格子・窓シャッターが、ドア錠破りへの対策としては補助錠(ワンドア・ツーロック)やガードプレートが例示されています。
侵入者が持つ道具としては、バール・ドライバー・電気ドリルなどの侵入・破壊器具と、ピッキング用具・サムターン回しなどの開錠専用器具が紹介されています。ドライバー1本でも侵入されるとされ、一定の条件を満たした工具を正当な理由なく持っていると「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」(ピッキング防止法)の違反になるとも説明されています。
建物部品そのものの防犯性能という選択肢
警察庁は国土交通省・経済産業省や建物部品関係の民間団体とともに「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」を設けています。「侵入までに5分以上の時間を要する」など一定の防犯性能がある建物部品(防犯建物部品)は、令和8年3月末現在で17種類3,545品目です。窓やドアの部品そのものを、防犯性能で選ぶという選択肢もあります。
警察庁のページに「カメラ」は出てこない
ここまで確認してきたとおり、参照した警察庁のページには「防犯カメラ」という言葉自体が出てきません。書かれているのは、侵入にかかる時間、人目にさらされることへの反応、下見の段階での死角・足場の有無、そして手口・侵入口の統計です。カメラがこれらのどれに、どの程度関係するかは、このページの記載だけでは分かりません。事実だけを並べ直すと、次のようになります。
- 侵入に5分かかると約7割が、10分以上かかるとほとんどの侵入者があきらめるとされる(時間に関する記載)
- あきらめた理由で多いのは「近所の人に声をかけられたり、ジロジロ見られた」こと(人目に関する記載)
- 下見では死角になるものや足場になるものの有無がチェックされるとされる(死角・足場に関する記載)
- 手口の1位は住宅の形態によってガラス破りか無締り、侵入口の1位は窓か表出入口(手口・侵入口に関する記載)
警察庁のページが実際に挙げているのは、施錠の習慣、建物部品そのものの防犯性能、そして時間と人目という抑止の要因です。防犯カメラの効果そのものを取り上げた記述は、参照した範囲には見当たりません。カメラの設置場所を考える場合は、ここに挙げた「無締りや窓・表出入口からの侵入が多い」「死角・足場の有無がチェックされる」という事実を、自分の家のどこに当てはめられるかを考える材料として使うことになります。
参照した公式ページ
- 警察庁 住まいる防犯110番 データで見る侵入犯罪の脅威 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 器具で見る侵入犯罪の脅威 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_c_1_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング 心理と行動-1 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_1_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング 心理と行動-2 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_2_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング 心理と行動-3 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_3_main.html(2026年9月28日確認)
- 警察庁 住まいる防犯110番 防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_b/b_c_1_main.html(2026年9月28日確認)

